Chap-Linパフォーマンス分析【DDDE2015】

ダブルダッチ
https://www.youtube.com/watch?v=qhdawO2BWc0

初めに

今回紹介するのは日本体育大学乱縄の「Chap-Lin」です。

私が大学に入学してダブルダッチを始めて最初に感動を受けたチームです。

このチームの魅力はなんといっても「超王道」を貫き会場を魅了する絶対的スキルと風格です。

ラビッター、ハリーヤー、アクラー、ダンサーと三倍ヤーこそいないものの「このデモにダブルダッチの全てが詰まっている」とダブルダッチを始めたばかりの当時の私は感じざるを得ないパフォーマンスでした。

見どころ

解析した結果ポイントを3つまとめてみました

  • Openingで見たことのない技をして会場をつかむ。
  • 中締めで前半の感動をセーブ。
  • 縄の角度へのこだわり

です。

それでは早速、パフォーマンスを分析していきたいと思います。

パフォーマンス解析

イントロ〜2エイト

アピール。

3~4エイト

ダブハリ5カウント。かなり速度はやめ。

3人回転して前方2人はスライディングゲッダン、後方は右足でジャンプして右足着地。

5~6エイト

6-7で音ハメに合わせ縄の遠心力を利用したみたことのない縄技。

7~8エイト

1エイト使って復帰、ワンシャーのち縄を斜めにし舞台右からの跳び箱と舞台左からのコークを観やすく演出。

9~10エイト

舞台中央に戻りつつ魂をチェンジしていく動き。ここでこのでもはじめての2シャーを行う。

10エイト目でラビットの後ろ回りエントリー。膝を使ってトーマスのような一周を入れているのもにくい演出だ。

11~13エイト

1エイト肘ラビットだがラビットをこんな形のエントリーで横から見せたのは秀逸の一言に尽きる。

最後のフリーズはこの動画では崩れてしまったものの全国大会ではしっかりと決めていた。

ラビット後も2シャーをして女子パートの回し手になるのはあっぱれ!

14~18エイト

女子ダンスパートの入り、音楽でなく女性の声から始まり力強い。縄中と縄外のやりとりも丁度良い塩梅で「チーム」を感じさせる。

バッファの直後もう一本縄を跳び精錬度を表現しつつ通す角度を舞台左に振っているのも見事な演出。

特にここは配置転換に着目したい。

何かワンアクションした後に綺麗な動線で配置につく。

19~22エイト

ダンスパート。

縄の中が入れ替わりながら非常にクールなダンスを披露。この後のハリーパートへ向けてテンション及びBPMが徐々に強化。

このパートではあまり縄を多く飛んでいないが縄はほとんど止まらない。ジャンパーが跳ぶのに合わせて縄を通すと言う印象の方が強いのでジャンパーが窮屈そうに見えないのが特徴的。

23エイト

ハリー前。
女子に隠してもらいつつ真打登場の面持ちで8カウント入り。

24~28エイト

ハリーパート。

序盤の2エイトに抜きではなくベーシックを使っての16→8ビートずらしや音に合わせた16→32ビートステップ、胸のアイソレーションを強調したジャンプなどはまさに圧巻。

その後のハリーはドロップミスもあり、何を表現したかったのかどんなことをするつもりだったのかは分からなかったが全国大会でのノーミスを見たいという気持ちを感じさせるに十分な印象を残した。

28は4カウントのみ。こちらも音をとったハリーだったようだがここでも1ミス計上。悔しい形だったはずだが縄を跳んでいた当人はそんなことを感じさせない見事な笑顔。パフォーマーの気概を感じる

29~30エイト

ターナーをチェンジしてからの男子2人での見たことない形の背面。ニューヨークのような身体運びで体を横に向けそのまま背面、着地はスーパーマン着地ではあるもののその後すぐ前蹴りを入れて立ち。膝折りなど交え上下への目線を作っていく。

スワイプドンキをして直後二重を飛んでいくなど余裕感の演出に余念がない。

縄を抜けてクロスしてから後ろに待機していた女子が側転でのロープIN。

31~32エイト

一度テンポを落としてBガールパート。

CCなどのグラウンドムーブを盛り込みフィニッシュはチェアー。

チェアー後にすぐに立ち上がり立ちでフィニッシュを見せていくところもおしゃれでかっこいい。

このパートは世のダッチ女子に新たな可能性を見せたことだろう。

33~36エイト

抜けを多用し舞台右方向へ。

投げに近いリリースを用いて縄に膨らみを持たせたままその膨らみを跳び、リリースされた縄を蹴ってもう1人のターナーに戻す。縄をリリースした後蹴られて縄が戻ってくるまでにターナーはチェンジして縄技をジャンプしていたラビッターの倒立開脚上部を背面で通過する神業。

37~39エイト

残りの男子もターナーチェンジをしてダメ押しのロン宙、一本跳ぶことも忘れません。

最後は舞台中央にもどり余裕感を持ちつつフィニッシュ。フィニッシュの仕方には捻りがないですがむしろそれが「超王道」を征く王者の風格が感じられる最後でした。

シャー数えてみた(エイトーカウント)

6-2

7-5

9-7(2シャー

13-2(2シャー

29-7(2シャー

37-3

37-8

40-6