深堀ナイト「dash × KO-SUKE」

スキル

2022年2月6日の日曜日にKO-SUKEさんのインスタライブにて行われた深堀ナイトの文字起こしです。
ダブルダッチ界屈指の指導者として、ダブルダッチ指導者とは、指導法、体験談などを話してくれました。

アーカイブあり(https://www.instagram.com/ko_suke.ddfam/?hl=ja

初めに

本日の対談者はdashさん(だいち)。プロダブルダッチチーム「Bee Worker」として2018年3月上京と同時に大森D.D.Sで指導者を始める。

K=KO-SUKEさん
D=dashさん

Q1.パフォーマンス作りで意識しているところはどこ?

D
見やすいもの、お客さんのテンションが上がることが大前提。
その上で指導者がテンションが上がらないと良いものが作れないので、自分が「かっこいいわ」と思えるものを作るようにしている。

K
NoLogicとDDFAMのパフォーマンスが真逆だと感じるが、似ているとも思える。
指導者のテンションが上がらないと作れないし、見やすさも意識している点も同じ。
曲とメンバーのキャラクターがマッチしている時テンションが上がる。

Q2.どんな時にテンションが上がる?

D
小中学生の女の子なのにフロアアクロができる点。
王道デモ、Theダブルダッチをやれる点。

K
自分も王道デモ大好きで、NoLogic良いデモするなと思っている。

D
関西出身なので現役時代からオルトタイプの王道なデモが大好き!

K
NoLogicのイメージは「スキルフルで、見やすいし分かりやすいThe王道ダブルダッチスーパーキッズ」
まさしくそれを求めていたってことだ。

王道デモ好きだが、、、

K
子どもを教えるってなった時に
ダブルダッチは「全員にチャンスがある、運動神経に左右されないスポーツ」だと思っていて、
それを証明するためにカラー押しが良いのかもと思った時期があった。
ただ、毎回頭が痛い。

D
やれるやれない問題が難しい。
出来ないが故に妥協し、満足しない形になることもある。
野球やっていたので誰でも出れるスポーツはすごいなと思った。

Q3.NoLogicやパキラなどチーム感がしっかりあるが、「っぽさ」はどうやって見つけた?

K
パキラは元々めちゃくちゃシャイだった。
ただ、Kidsの大会で心打たれるチームは「子どもがやらされている感が無い、自主的な姿」が下手でもテンションが上がる。
ステージに上がった際に自分を曝け出せるような構成が良いなと思った。
加えてダンスが下手だったので逆にド派手なテンションの曲で粗を見せないようにした。

D
NoLogicには自分にできることしか教えられなかった。
なので現役時代にやっていたブレイクダンスっぽいものなどを教えていった。
教えていったらアクロバットが出来たり、並行してダンスを習っていたりと教えたことが出来る子が多かったので「思っている通りに教えていったら出来そうだ」と思えてNDDLまでの算段がついた。
3年後のNDDLに向けてそれぞれを小ゴールを作成しながら教えていった。

K
計画と努力家なメンバーが噛み合ったから達成できたんだね!
パキラも練習するし真面目なタイプだから一緒かも。

Q4.普段の練習メニューを教えてください

D
練習日は週2回の2.5hで固定で行う練習はない。
いろんな大会出たり、一人一人に目標設定がある。
チームとして出る際、縄練はパフォーマンスの中にある縄をチームの基礎縄練にする。
リカバリや通す感覚などが身に付く。
なのでシーズンにより縄練の内容が変わる。

K
うちの場合、通常レッスン、ダンスクラス(上級/初級)、チームクラスで分かれている。
基礎力は通常レッスン1時間で培う。
チームクラスは土日に3時間、ほぼパフォーマンス練習。
大会が近づくと縄練はここではできない。

D
スクールによっても所属している人によっても違うので一概にいいということが言えない。

Q5.子どものやる気を導き出す方法

D
「結果」だと思っている。
やはり成功体験がないと、「頑張ったことが報われる」ということがわからない。
細かいゴールを設定していく。頑張った結果出来たということが必要。

K
目標設定は指導者から?

D
その子に合ったものを設定してあげる。
出来ないこともあったけど答えていってくれたことで結果が出た。

K
指導者は「見ること、気付くこと」が大事と思っている。
ダブルダッチをやりたいと思っていないのにスクールに入る子もいる。
さまざまなモチベーションの子がいるので「見て、認める」こと。
期待されていると感じさせてあげる。

自分の教え方ってほんとにこれでよかったのかと思う。

D
常に振り返って省みている。

自分がやって欲しいと思うことは自分が出来ていないところでもある。
子どもは意外と出来ているかを見ているので出来てないじゃんと思われているかもと思うことがある。

Q6.大森DDSは所属は何名?複数チームは教えられる?

D
NoLogicを除くと7名。
自分はNoLogic見ているだけで精一杯。。。

K
チームが増えてFAMは6チーム。
パキラ1チームから始まり、複数教えている指導者すごいなと感じた。

1チームだけの時は全集中出来た。立ち上げ当初だったので未熟だったからどちらがいいとかはないが、今はチームの先輩後輩ができ子どもたち同士で教え合っているので大変救われている。
なので指導者2人でやっている感覚はない。

Q7.NoLogicへの愛を語ってください

K
いいところ5個あげてみて

D
真面目。
人当たりがいい、愛嬌がある。
どんな状況でも状況でも付いて来てくれる。
本人同士、家族同士の繋がりがある。
結果残すまでやる。

Q8.世界大会行きたいモチベーションはどこから?

D
最初引き継いだ時に勝てるようなものを持っているわけではなかった。
最初に出た大会で悔し泣きしていた。負けん気が強いんだろうなと感じた。
その大会の時に親御さんに「NDDL1位になる」と宣言。

K
そもそもの負けず嫌いにダッシュさんの真剣な目標がマッチして付いて来てくれた感じだ。

パキラは世界大会に行きたいと思っている人もいればそうでは無い人も居て、
自分的にはこうなりたいと思っていることを口に出せないのは勿体無いと思っていた。
加えてダブルダッチを楽しんでいたし真面目だったのでいけるんじゃない?と思っていた。

せんりについて

D
不器用で教えたことがすぐ出来るわけじゃない。
ただダブルダッチ大好きでユーモラスだったので、その子が自分達の手を離れて大学生とMVPを獲ったのは感動した。

K
教え子の成長を見たら感動するよね。

Q9.印象的なNoLogicの大会

D
DDCJ2020の映像審査。

リアルじゃないってところ。あと映像審査超キツイ。
ダブルダッチ嫌いになってしまいそうで怖い。

K
めっちゃ追い込んでしまうからその危険性は秘めている。

D
結果が出たことでその印象を払拭できたのでは無いかと思う。
結果が出たことよりも「乗り越えた」っていうことが印象的。

Q10.動画撮影の時、撮り方は?何テイク撮った?

K
取り方は引っ掛かったら止めるか?続けてたか?

D
大ミスをするまでは続け、一本及第点が撮れるまで撮影。
それがストックできたら世界一を取れるクオリティが取れるまで。

一日50テイクの計150テイク撮った。

K
パキラは表情大事にしていて鮮度が落ちると思ったので回数制限をしていた。
どんだけミスってもやり通すスタイルでやっていた。

今回自分が出るのでその時にそのスタイルの良し悪しが判る。

D
今回自分も出ます。せんりと一緒に。
KOーSUKEさんと考え方一緒だなと思いました。

教え子と出る

K
教え子として接するのは辞めたいと思った。
出るからにはチームメイトとして接したいと思った。

D
びっくりしました。全く同じです。
チームメンバーにせんりを教え子として見て欲しくないと伝えている。

ゆえに美味しい所をあげる発想も無いし、自分が出来ていない部分があれば指摘して欲しいと言っている。

Q11.選曲について

D
要所要所にメジャーな曲を使っている。
ゴットゥーザさんが「最終的にニューヨークでウケる曲を使わないと」と言われた。
シンプルに外国の方がテンション上がってくれないと勝てない。
自分達の自己満足では評価されない。

お客さんに届いてようやくパフォーマンス。

K
小学校に依頼に行った時に流行りの曲を流すだけでウケる。それと同じ感覚。
曲だけで楽しくなっちゃうんだったらそれはいいことじゃない?と思う。

ジャンルに合わせた有名曲をチョイス。その分ハードルは上がる。

D
曲負けしないようにしないといけないのが大変。

Q12.どのチームにも負けない強み

D
当たり前のことを当たり前に出来るのが強いと思う。
やっぱりダブルダッチでプロになって欲しいから指導をしているわけではなく、幸せになってほしい。
幸せになるためには「人間として大切な部分」を大切にしてほしい。

関わった人がファンになってくれる。

K
パキラの強みはNoLogicと似ている気はする。

ダブルダッチ的なことで言うと本当にダブルダッチが好きなんだなと思う。
最近で言うとチーム内のコミュニケーションが増えた。言い合えるし悪い面も見せられる。

ITADAKIの際に強く思った。

D
パキラは誰よりもショーケースを理解していると思う。
暇があれば観客を見るし、どんな状況でも観客を意識しているのがすごいと思います。

K
それはケイコ先生の指導の賜物ですw

自分はノーミスが出たらすごいじゃんと思うんだけど、ケイコ先生は全然ダメって言われたり。
ボロった時でもアドリブで少しでも食らいつく姿勢がすごいと言ったり、見ている部分が全然違って。

D
チームに関わる人間が多いことは大事だなと思う。
ファンがいるのはその部分からしてもいいと思う。

自分は閉鎖的ですが、ハチは違って。
いろんなイベントに足を運んで覚えてもらった賜物。
気軽にいける距離がゆえかもしれないです。

K
逆に1ステージに立つありがたさは子どもたちに理解してもらっている。

交通費がいくらかかるなど舞台に立つまでに周りの人達の応援があることを感じてほしい。
たくさん練習して数分しか立てないがゆえに1舞台への想いは強いのかと思う。

Q13.30人を一斉に教える際にどこにゴールを持ってくる?

D
まずはダブルダッチを知ってもらう。
非日常の体験をして、その物事に挑戦したことを経験できれば成功と思う。

K
ゴールは一緒だけど自分はまず面白い変なおっちゃん来たなと思ってもらえるようにする。
学校から依頼された際子どもはダブルダッチに興味がない可能性も十分ある。
ゆえに面白いから一緒に居る、同じことしてみるという感覚にしていく。

D
興味を持ってもらうためにまずは自分に興味を持ってもらうってことが大切ですね。

K
あとはチームでやる、みんなでやるって言うことを意識してもらう。
空間が面白いと思ってもらわないとと思う。

Q14.トレンドを気にするのか?どこかのチームのオマージュを入れるか?

D
トレンドは気にします、絶対に乗らないように。
第一人者は超えられないので。

どこかのチームのオマージュは結構やる。
昔のチームのムーブを改良して作っていく。
オリジナルばっかりは無理なので。

K
トレンド入れたくない。

自分は曲から作るから頭痛い。
オマージュも極力しないで作り出したい。
ただ時間制限があるのでそうもいかない。

0→1のムーブを作ってあげるのは気にする。

ダブルダッチ限らず昔の動画を見て持ってくることはある。

K
NoLogicとパキラは正反対に見えて根本の考え方が一緒、あと気持ち悪いくらい節目のタイミングが一緒!

最後に

私、kUroがお二人の話を聞いて感じたのは、

お二人ともがそれぞれの生徒のことを全力で考えていること。

常に悩みながらもその時の最善と思うことを信念を持って伝え導き、
生徒たちがそれに誠実に答えていったことで素晴らしい結果を残したこと。

の二つです。

お二人とも私も個人的に仲良くしていただけている素晴らしい人たちです。
是非アーカイブ動画をInstagramでご覧になってください。