DDCJ2020審査点数の「表現力」と「構成力」の関係性

DDCJ ダブルダッチ

相関係数junior

junior全体TOP10
技術×表現0.74082392980.3136661633
表現×構成0.92155515290.7326479438
技術×構成0.77038172960.4038119173
構成×独創0.82255783660.3256538101
技術×独創0.83218478520.5696347741
表現×独創0.87331949460.5467459715

相関係数Uー19

Uー19全体TOP30
技術×表現0.82498685370.5380716675
表現×構成0.85149000740.6959521201
技術×構成0.77618473850.3752168835
構成×独創0.87532128690.6798016354
技術×独創0.83755582620.5082277957
表現×独創0.87505786160.6578705748

相関係数open

OPEN全体TOP30
技術×表現0.79521614060.6204303229
表現×構成0.90772096540.8444694929
技術×構成0.81769673890.7075720834
構成×独創0.85221976750.7375138554
技術×独創0.73757010820.5386256256
表現×独創0.83965778750.7332072717

全体を相関すると0.7以上の相関関係があることがわかる。
だが、上位に絞ると大きな差が出る。

「構成力×表現力」の項目が他と比べても圧倒的に相関関係が強いのだ。
つまり構成力が高いチームは表現力が高くなるということが数字に現れている。

考察と分析

「構成力」とは、全てをまとめあげて作品にする能力を審査する。オープニングやエンディングの演出、技間のスムーズさ、演技全体のメリハリや起承転結、全体を通しての印象などを審査する。

「表現力」とは、見ている人を楽しませるための創意工夫を審査する。表情や身体の表現方法、音の使い方、隊形・移動方法・ロープ・衣装の工夫など、技を効果的に見せる創意工夫を審査する。

コンテストのパフォーマンスルールを解析すると強い相関を示す理由がよくわかる。

「構成力」は演出やメリハリ、印象を審査する項目
「表現力」は体の表現、見え方の工夫を審査する項目ということで、
どちらも「観客にどうパフォーマンスを見せるか」ということに言及している。

言い換えると
構成力は「全体のバランス」
表現力は「細部の精度」
を審査していると考えられる。

さらに表現力と構成力を100点満点に均して比較したところ、
点数が「表現力>構成力」という構図になったチーム数が
junior部門全体で「2チーム」
U-19部門全体で「3チーム」
OPEN部門全体で「39チーム」
ただしOPEN部門では、
TOP50に絞ると「15チーム」TOP30では「4チーム」という数になった。

面白いことに、
Junior部門とU-19部門では上位に該当チームが存在するが、
OPEN部門は下位チームに多くみられる。

ちなみに、同じように分析した「技術力>表現力」は
junior部門全体で「6チーム/21」
U-19部門全体で「31チーム/50」
OPEN部門全体で「84チーム/88」
という結果が出ました。とても顕著!
顕著すぎるせいで分析結果が
「技術力よりも表現力を認められるのは難しい」
「大人になるにつれて技術力が評価され表現力のみで評価を受けづらくなる」
「技術力を評価しているジャッジが表現力を評価しているジャッジよりつける点が高い。」
というあんまり意味のないものになってしまいます。

データから見るダブルダッチとでも言いましょうか。
面白いので皆さんもやってみてはいかがでしょうか?